風磨の彼女は手に負えない。2

通じ合う想い　Fuma.side ページ1

俺が想いを伝えてから
半年が経つ。


相も変わらず2人で会える口実を作るのに必死な毎日。

会えるとなると
その度に想いを伝える。

もう俺は押す事しかできなくなっていた。


Aの反応は本当にわからないものだった。



無理して2人で会ってくれている感じもない、

しかしすごく乗り気ではなさそうな。



優しいから気を遣っているのか、

でも振られる感じもしないが、
俺を好きな感じもしない。





それでも俺は諦められなかった。


Aの隣に別の男が立っていると思うと
無性に腹が立つ。


でも世の中にそう思っている男なんて、
死ぬほどいるんだろうな。

一般人だけじゃなくて業界の人でも。

そう思うたびにAと会える口実を作る。

自分が少しでも安心したくて。

早く1歩リードしたくて。





この日もAと会う約束をした。


いつも通り車でAの家まで送る時、
Aは珍しいお願いをしてきた。



『風磨くん。遠回りしたい。』



遠回り？何か買い忘れがあるのか？


俺は本意がわからず質問する。



「コンビニ寄った方がいい？なんかあった？」


『……ううん。ただ、なんていうか…
もうちょっと時間が欲しい？っていうか…。』



俺の頭の上には？マークがいっぱい浮かぶ。

どうしたんだろうか。体調でも悪いのか？

変な心配ばかりする俺。


でもAのお願いなんて断るわけがない。



ドライブスルーでコーヒーを買い、
レインボーブリッジとか
ドライブスポットを何ヶ所か巡りながらドライブをした。

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