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[宮舘 side]
宮舘「ただいまー」
「おかえりー」
今日は早く帰れると伝えていたからAも早く帰ってきてくれていた。
俺の後ろの翔太とAの目が合い気まずい空気が流れる。
宮舘「とりあえず、リビングいかない?」
廊下で固まる2人にそう言って俺はリビングへ入った。
渡辺「…ごめん。俺の言い方が悪かった…」
リビングに入って各々好きなドリンク片手にローテーブルを囲む。
少しの沈黙のあと翔太が謝った。
「私の方こそごめん。心配してくれたのに…でも、これだけは言わせて。いくら忙しくても今はこの仕事、辞めるつもりはない」
渡辺「…わかってる。お前がやりたいことやれば良い。ただ心配のあまり言ってしまった…本当にごめん」
宮舘「仲直りということで良いですね?」
「「はい」」
「涼太もごめんね。巻き込んで…」
宮舘「まぁ2人に巻き込まれるのは今に始まったことじゃないし?」
むしろ家のことしてくれて有り難かったよと伝える。
「またなんかあったら泊まらせて」
宮舘「それはできれば無いようにしていただきたい…」
翔太の方を向いて言えば気まずそうに頬をかいていた。
「涼太ありがとう」
宮舘「また翔太と遊びに来て」
「はーい」
あのあとお礼にと翔太がデリバリーを頼んでくれた。
3人で食べて片付けをして、帰る2人を玄関まで送る。
宮舘「はぁ」
Aが帰って1人になった部屋を見てため息が出る。Aが来るまでは当たり前の空間だったはずなのに今は静かに感じる。
宮舘「彼女か…」
暫くご無沙汰だったけど、恋するのも悪くないかもしれない。
そんなことを思った。
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作者名:雪 | 作成日時:2024年4月6日 18時