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[渡辺 side]
高校2年生の終わりが見え始めた頃。進路希望調査票が配られた。
渡辺「俺等のクラスで進路希望調査票配るとか酷じゃね?」
「まぁ大学進む子も多いからその調査でしょ」
今日は珍しく3人ともオフということで、ファストフード店で駄弁っている。
宮舘「Aはどうするの?」
涼太の質問に心の中でよくぞ聞いてくれた!とガッツポーズを決める。
「私はね〜進学するかな」
宮舘「そうなんだ。どこの大学とか決めてるの?」
「ううん〜全然。2人は?」
宮舘「決めてないね」
渡辺「俺も。てかお前既に売れっ子じゃん。大学行ってる時間あんの?」
「あー有り難いことに沢山お仕事は頂いてるね」
渡辺「だろ?」
「でもさ、長くは続かないんだよ。私がいる世界は、安全を確保してはいるけど危険が伴うでしょ?だから身体の動きが鈍くなったらそれで終わり。体型が変わったり、怪我したり…それだけで終わり。それってさ結構早く来るもんなんだよ。現役を退いたあと私に残るものって何も無いから、大学行って第2の人生で活かせそうなこと学ぼうと思って」
Aの話は俺達にも通じるところがある。
渡辺「俺も行こっかなー」
単純ではあるけど、少し大学への興味が湧いた。
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作者名:雪 | 作成日時:2024年4月6日 18時