⚪︎あおいろ ページ6
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渡辺side
俺のあいつへの印象は、樹と風磨の同期。
多分、あいつから俺への印象は樹と風磨と仲がいい先輩、くらいだと思う。
本当に、そのくらいの印象。
それが、そうじゃなくなったのは、言わずもがな、
3人と一緒にあいつの、SnowManへの加入が決まったから。
樹と風磨に取り持ってもらって、少しコミュニケーションをとった。
どうやったって樹にも風磨にも敵う気しないし、
あいつの硬い警戒心が溶けてる感じもない。
けど、メンバーと比べれば、ちょっと、1歩前に出れてるかも、なんて。
立つ瀬がなくて、見るからに困ってそうな佐久間とか、
あいつの存在がなにかが琴線引っかかったらしい阿部ちゃんと目黒とか、
俺と一緒で、あいつの同期の中島健人に間を取り持ってもらったらしい照とか、
見るからにあいつとの距離掴み兼ねてるな、って感じのふっか、涼太、康二とか、
唯一の年下である身を思う存分利用して距離を縮めようとしているラウールとか。
「すいちゃぁん、もうちょい休も？まだ疲れてるでしょ？」
情けないことこの上ない最年長の声がして、
そちらを向けば、さっき見た時には座っていたのに今は立ち上がっている奴。
ふっかの方をチラ見しながら、すいは、そろそろとこっちに近づいて来る。
それに気付いた全員が、各々で反応する。
「ん？」
「‥‥なんですか。嫌でした？」
「いや、別に。てっきりダテかと思ってたから。」
最近の距離の詰まり方的に、涼太のとこかなって思ってたら、すいが座ったのは俺の横。
「‥‥僕、別にお菓子で釣れるわけではないので、」
「ほぉーん？フルーツタルトで照に釣られてた癖に？」
「‥‥もう良いです。」
「ごめんって。からかっただけじゃん。」
こういうやりとりを今現在、出来んのは俺くらいだし。
ちょっとくらい自慢げに思ったって良いだろって俺としては思うわけ。
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作者名：姫色 | 作成日時：2024年4月13日 17時
