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深澤side
深「‥‥へ、」
「‥‥いや、なら別に、」
所在なさげに引っ込められて、
碓氷の胸元あたりで組まれた手に持っているのは、
最近できたゲーセンのUFOキャッチャーの無料チケット。
今ここには俺と照しかいなくて、間違い‥‥でもない。
そもそも深澤さん、って声かけられたし。
「きょもくん、から貰ったんです、けど。
僕、こういうの正直よく分かんないですし、
翔太くんと照くんから深澤さんはこういうの得意だって聞いた、から‥‥。」
視線をうろうろと彷徨わせて、自信なさげで。
‥‥あぁ、ほんとに、この子は人よりちょっと時間がかかるだけなんだ、と思った。
深「あ、うん。俺、は得意だよ。‥‥一緒に行ってくれんの？」
「深澤さん、が良いなら‥‥。」
軽くやり取りして、一緒に行く日が決まって。
狙ったかのようなタイミングで碓氷をスタッフが呼びに来たので送り出して、
待機部屋の中は、まだ誰も来てないので照と俺の2人になる。
深「‥‥ゆめ？」
岩「引っ叩くぞ。」
深「碓氷から誘われたよね？？
‥‥待って待って、岩本さん、立ち上がんないで。」
ラ「おはよぉ、‥‥え、何事？」
照をなんとか宥めて、何かあることには気づいたラウールは誤魔化して、
碓氷にも、行くまでは他のメンバーには言わないでもらうように頼んでおいた。
知ったら、普通にゲーセンに凸ってきたりしそうだもん。
特に、碓氷に妙に執着気味な阿部ちゃんとか。
自衛ね。せっかく碓氷が誘ってくれたわけだし。
2人で話したりもできるかもしれないし。
‥‥まぁ、色々言い訳している自覚はあるけど。
碓氷から声をかけてもらえたのも、一緒に出かけることになったのも。
俺はめっちゃ嬉しいし、楽しみで。
‥‥ 気づいたら1人でかなり張り切っていた。
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作者名：姫色 | 作成日時：2024年4月13日 17時
